琴の製造工程、職人の技

琴の製造工程・職人の技紹介

琴の製造工程 『甲良木取』~『乾燥』

琴の製造工程 『甲良木取』~『乾燥』

良い音は良い材料に宿る・・・と言います。

良い琴づくりは原木の選定から始まります。

当社の琴の原木は日本一の品質と言われる会津地方の桐材で、50~60年の古木を使用しています。 また地元の高品質な越後桐を使用しています。

琴作り40年の職人の確かな目で一本一本確かめていきます。

原木を選んだあとは、甲良木取(琴の形に切断)し、天日にて乾燥させます。
乾燥は2~3年の自然乾燥で行っております。



琴の製造工程 『甲づくり』

乾燥させた甲をより琴らしい形に加工していきます。

琴は最終的な甲の形は同じような形に作り上げていくわけですが、実際は一面一面それぞれ、木質がみな異なります。

それぞれ異なる甲の木質の良さを最大限に引き出すのに、長年の経験と努力で培った職人の匠の業が活きています。

音が良く響き、音ムラの無いようノミと鉋で中繰りをしています。

甲の外側の形を鉋で整え、内側の繰り抜きが終ると、琴らしい形ができあがります。



琴の製造工程 『焼き付け』

甲づくりの時点では甲は一般的な木の切断面(まだ薄い茶色)をしています。

焼き付け、甲磨きの工程を経ることで、琴らしい高級感のある自然な木目の美しい深い茶色になります。

焼き付けの色あげは伝統的な技法で行っております。

コテで焼くと木目が自然に美しく浮かび上がります。

甲の表裏を色のムラがでないよう均一にコテで焼き付けていきます。



琴の製造工程 琴の装飾~『調弦』

琴の主な装飾部品である 四分六(しぶろく)・竜角(りゅうかく)・柏葉(かしわば)・竜舌(りゅうぜつ)・ 丸型(まるがた)・前脚(まえあし)・後脚(あとあし)・柱(じ)を取り付け装飾を施します。

特注の琴の場合はさらに象嵌(ぞうがん)・蒔絵(まきえ)・寄木(よせき)等の日本の伝統的装飾技法を加え るものもあります。

全ての部品を取り付けた後は、音色の最終調整『調弦』を行います。
琴のレベル調整を行い、音響調整をしながら、整えていきます。